華のお江戸◎野菜自慢

百万都市として繁栄をきわめた江戸。バイタリティ溢れる江戸っ子を養ったのは、江戸前の魚と市中や郊外の野菜でした。江戸名物を相撲の番付に見立てた『江都自慢』(国立国会図書館蔵)には、ねりま大根、谷中せうが(しょうが)、といった今でもなじみのある野菜も多くあげられています。江戸っ子の自慢だった個性的な野菜をいくつかご紹介します。

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砂村ナス

現在の江東区北砂・南砂付近は古くから本格的な野菜産地でした。ここで生まれた品種のひとつが砂村ナス。小型で電球形をした丸茄子で、早出し栽培を主体とした料理屋向けでしたが、第二次世界大戦中に絶滅してしまいました。

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馬込半白きゅうり

明治30年代に馬込村で改良された品種です。現在のキュウリより短く両端も丸みをおびていて、半白というものの全体の7割近くが白っぽい。江戸時代、きゅうりは切り口が葵の御紋に似ていたため「恐れ多い」と口にしない武士もいたというが、庶民にはぬか漬け用として人気がありました。

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滝野川にんじん

伝説となってしまった1メートルにもなる長ニンジンです。独特の強い香りで、肉質はしまり、濃い赤紅色は、大根との彩りを強調するナマスをはじめ、煮物やおせち料理にも欠かせないものでした。

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千住ネギ

関西からの入植者が開発した砂村ネギが改良されたもの。緑の葉を食べる関西のネギに対して、千住ネギは関東の深くやわらかい土壌のため、土を寄せて軟らかい白い部分を長くした根深ネギです。鍋物に使っても煮崩れせず甘味があり、葱が主役のねぎま鍋が流行ったのも納得です。

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内藤カボチャ

現在私たちが見かけるカボチャはほとんどが西洋カボチャです。新宿の内藤邸(現・新宿御苑)から広まったこのカボチャは、全体に深い縦溝があり、菊座と呼ばれる代表的な日本カボチャです。

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谷中しょうが

初夏の風味を楽しむ芽生姜のこと。当時田畑のあった谷中は、水に恵まれ、台地だったため西陽や風が避けられ、生姜の栽培に適した土地でした。大正まで続いた栽培も、明治に鉄道が敷かれると、埼玉県へと移っていきました。

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練馬大根

五代将軍綱吉が将軍になる前、下練馬村で脚気を患い療養していたとき、野菜不足の脚気にはビタミンB1を多く含む大根が効くということで、尾張から種を取り寄せて栽培させたのが始まりといわれています。関東ローム層の土壌が適し、ずっしり重く大きく生長し、タクアンに最適でした。

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金町小カブ

昔言葉で頭のことを「かぶり」といい、形が似ていたことから「カブ」という名が付いたと言われています。小ぶりのこのカブは葛飾区金町で栽培され、根も葉も全て食べられるムダのない食材として、庶民の食卓に欠かせないものでした。

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三河島菜

幻となってしまった江戸野菜のひとつです。白菜より硬めの葉柄は歯切れ良く、塩漬けにする「漬け菜」として親しまれてきました。

季刊ちゃぶだい第2号では東京農林総合研究センターに所蔵されている細密画でご紹介しています。他にも、やっちゃ場と呼ばれる由来や、野菜の種苗店が軒を連ねたタネ屋街道の話なども掲載。さらに「江戸東京・伝統野菜研究会」代表の大竹道茂さんの特別寄稿では、絶滅してしまった「滝野川にんじん」と「三河島菜」を通して、伝統野菜を受け継ぎ、タネを守っていくことの大切さ、尊さを考えました。

しあわせおだし

ふうわり、しあわせ香る一番だし

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昆布とかつお節の一番だし。ひきたての出汁から立ちのぼる香りは、しみじみと日本人を魅了します。

もったいないという美徳、二番だし

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一番だしをとり終えたあとの素材に残る二番目のうま味を引き出す二番だしは、食材を大切に使う日本人の美徳です。

豊かなコクと深い味わい、煮干だし

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朝の始まりをつげるお味噌汁には、煮干しのだしがよく合います。

知っておきたい〈だし〉の素材

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かつおぶし、こんぶ、にぼし、しいたけ、日本の出汁の代表的な素材をまとめました。

美味しいおすすめ

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上質な素材が手に入る老舗を紹介!

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【環境を考えるひと】
加藤登紀子さん インタビュー
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季刊ちゃぶだい第2号

【特集】いま新鮮!江戸野菜
LinkIcon亀戸大根、五十年。
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アタラフルイ商店

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伝えていきたい日本の文化を
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ご紹介します。

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